思っちゃったんだからしょうがない

統計学を学ぶ傍でひっそりとやっていきます。 #statistics #R

九九、五の段より上は覚えなくて良い説

突然ですが、中京テレビで放送されている太田上田という番組でくりぃむしちゅーの上田さんがこんなことを言っていました。

九九は五の段より上は覚えなくても計算ができる!

番組が気になる方はHuluで全話視聴できます! chuun.ctv.co.jp

その方法は?

さて、気になる計算方法ですが、まず5より大きく10よりも小さい二つの整数を考えます。5 \lt a,b \lt 10

上田さんが紹介した方法では,まず片手それぞれで a, bを指を折って数えていきます。5より大きいので5から先は指を立てていくようにして数えましょう。
親指から指を折って数えていき、6以上は小指から立てていくようにしましょう。こうすると7ならば3本の指が折れていて2本の指が立っているという具合です。
二つの数をそれぞれの手でこのように数えた後、

  1. 立っている指を足して10倍する
  2. 折れている指同士を掛け算する
  3. 1と2を足す

すると所望の掛け算の結果が求まります。

 9 \times 7を求めてみます。

  • 右手で9を数えます。親指が折れていて、その他の4本の指は立っています。
  • 左手で7を数えます。親指、人差し指、中指が折れていて、そのほかの2本の指は立っています。
  • 立っている指の数を足しましょう\rightarrow 4+2=6.これを10倍して$60$です。
  • 折れている指同士を掛け算しましょう\rightarrow 1 \times 3 = 3
  • これらを足しましょう60 + 3 = 63 (= 9 \times 7)

なぜか

そこまで難しいことではなく、結局これはa = 10 - a'という表現に直して計算していることと同じになります。いまbの方もb=10-b'としましょう。すると

\begin{aligned}
a \times b & = (10 - a') \times (10 - b') \\
& = 100 - 10 a' - 10 b' + a' \times b' \\
& = 10 (10 - (a' + b')) + a' \times b'
\end{aligned}

最後の式の第1項が立っている指の数の10倍に対応し、第2項が折れている指同士の掛け算に対応しているわけです。

ちょっとまった

両方とも5より大きい場合はOKだし、両方とも5以下の場合もOKですが、片方が5より大きい場合はどうなるのでしょうか。 先ほどと同様に考えていきます。ここではaを大きい方としましょう。

\begin{aligned}
a \times b &= (10 - a') \times b \\
&= 10 b - a' \times b' 
\end{aligned}

この場合、 1. 小さい方の数を10倍したもの 2. 折れている指と同士の掛け算 3. 1 - 2 をする

という具合になります。両方5より大きい場合と計算の仕方が結構変わってきますね。

結論

どちらかが5より大きい場合と、どちらも5より大きい場合で計算の仕方が異なるので、多分覚えた方が早い。でも子供にとっては裏技的な方法を知れたというちょっとした喜びが勉強へのハードルを下げてくれるかもなぁと思います。